投稿

秒速5センチメートル(新海誠IMAX映画祭)

イメージ
  『秒速5センチメートル』をグランドシネマサンシャインIMAXレーザーGTにて鑑賞しました。新海誠作品を観たのは今回が初めてです。  2022年11月11日に新海誠最新作『すずめの戸締り』が公開されるのを記念して、『秒速5センチメートル』、『君の名は。』、『天気の子』の3作品がリバイバル上映されるイベントが「新海誠IMAX映画祭」として行われました。  3作品のなかでも『秒速5センチメートル』はIMAX初上映とのことです。この作品は全3話の連作形式のアニメとなっているので、それぞれレビューしたいと思います。  まず第1話『桜花抄』ですが、これが新海誠初鑑賞で予備知識も無かったので、こんなにじっくりと見せる作風なんだな~と驚きました。昔のゲーム機や駅の風景の書き込みがセルアニメっぽくて良かったです。ここがCGっぽいとかなりシラケてしまうところなので。電車の中で時間が悪意を持ってゆっくりと流れていくシーンなどは、息苦しいほどの閉塞感が伝わってきて映画館で観て良かったと思える瞬間でした。  次に第2話『コスモナウト』ですが、こちらは舞台設定がとても良いですね!種子島に行ってみたいです。舞台が種子島ということで、物語の象徴的にロケットが発射されるシーンがあるのですが、爆音を上げながら大空を切り裂くようにロケットが発射されるシーンはグラシネIMAXのビッグスクリーンにとても映えます。これも大満足で観に来て良かったと思います。  最後に第3話『秒速5センチメートル』です。これは…うーんな内容ですね。この作品が賛否真っ二つな理由が良く分かりました。この3話がそれまでとあまりにも落差のある展開であるため、1,2話までの美しいストーリーが主人公の妄想であるように思えてしまいます。良くも悪くも観ている人にトラウマを植え付ける"これが新海誠か"と思わざるおえない展開でした。  全部見終わった感想として、この物語が好きになるかどうかは人それぞれだと思います。ただ、新海誠の力量を見せつけた作品であることは間違いありません。この後の大ヒット作『君の名は。』にもかなり興味が湧いてきましたので、チャンスがあれば劇場で観てみたいですね。

コードネーム U.N.C.L.E.

イメージ
Netflixで『コードネーム U.N.C.L.E.』を視聴しました。監督は『スナッチ』や『ファイト・クラブ』のガイ・リッチーで、主演は『マン・オブ・スティール』のヘンリー・カヴィル。エリザベス・デビッキやヒュー・グラントなども出演していて、デビッド・ベッカムもカメオ出演している作品です。  この作品の特徴というか感想なのですが、作品全編に渡って音楽がオシャレです。スパイアクション映画なので、分かりやすく例えるなら "007 + ルパン三世" といった感じでしょうか。  鑑賞後に知ったのですが、『コードネーム U.N.C.L.E.』は1964~68年の『0011ナポレオン・ソロ』という海外ドラマのリメイク作品なんですね。英語のタイトルは1964年版も2015年版も同じく『The Man from U.N.C.L.E.』です。007シリーズの最初の映画である『007/ドクター・ノオ』は1962年ですからスパイ物の古典の一つと言えるかもしれません。  裏切りやどんでん返し連続するストーリーで大変面白かったのですが、一番気になったのはエリザベス・デビッキの出演シーンです。エリザベス・デビッキといえば『TENET』のキャット役のインパクトが凄かったですが、『コードネーム U.N.C.L.E.』ではそっくりのシーンがあるんです。  上の画像の左から二番目がエリザベス・デビッキです。『TENET』を観た人なら分かると思いますが、名前の無い男とキャットがボートでクルーザーに向かうシーンとかなり似ています。もちろんパクリだとか、そういうことを言うつもりはありません。ただ、クリストファー・ノーラン監督が『コードネーム U.N.C.L.E.』を観たことでキャット役のシーンを着想したことは恐らく間違いないと思います。  他にもデビッド・ベッカムがどこにカメオ出演しているのか探してみたり、楽しめる要素がたくさんあります。未見の人はネタバレを見る前にぜひ鑑賞してみて下さい。

夏へのトンネル、さよならの出口

イメージ
 『夏へのトンネル、さよならの出口』 をTOHOシネマズ池袋にて鑑賞しました。SNSで話題の良作アニメです。  ポスターを一見すると、青空をバックに中高生の男女が佇んでいる構図のため "新海誠っぽい" という印象を持つ人が多いと思います。でも逆に、むしろこのポスターで損してるな~というのが私の感想です。  『夏へのトンネル、さよならの出口』はSNSでは "恋愛版インターステラー" と呼ばれていて、少しずつジワジワと評価を上げている作品です。『インターステラー』を未見の人もいるでしょうから内容には触れませんが、『ダークナイト』のクリストファー・ノーラン監督が手がけた宇宙モノの傑作です。 2020年9月にフルサイズIMAXで『インターステラー』が限定上映されました  私もクリストファー・ノーランのイチファンとして "恋愛版インターステラー" と聞いては観に行かないわけにいかないと思い、すぐにチケットを購入しました。そのかいあってなかなか楽しめましたしけっこう感動しました。良い作品を教えてくれてSNSに感謝ですね!  殆どのシーンを主演2人で回していくストーリー展開で、かつ主演2人が声優ではないのは正直どうだろう?と思ったのですが、実際声の演技は上手いとは言えないところもありましたが、それを上手に活かして作られているように感じました。田口智久監督によると、先に声の収録を済ませておいてその声に合わせてアニメのキャラクターを作り上げていったそうです。声に感情を乗せる技量がないことで、主人公の絶望が逆説的に伝わってくる上手い演出だと思いました。  ストーリー、キャラクター、グラフィック、音楽など全て良かったのですが、カメラワークだけは唯一イマイチに感じました。主題となるキャラにピントを合わせて周囲のキャラは一眼レフカメラのようにボカすという手法を多用するのですが、これが不自然なシーンが多かったです。教室内で話してるキャラがいれば視聴者は自然にそちらを見ますが、主役ではないためボケている、というカメラワークがちょっとダメでした。観ている人間の視線の移動というものを置き去りにしている印象です。  ちょっとネガティブなことも書きましたが、観て損のない泣ける良作アニメです。例えば『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が好きな人に...

アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター

イメージ
 『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』を丸の内ピカデリー ドルビーシネマで鑑賞しました。 2022年9月23日~10月6日までの限定公開です。  『アバター』は元々観たことがない作品だったのですが、凄すぎてあっという間の3時間でした。  今まで観たことがある3D映画というのはどうしても2Dと比べてボヤケた感じがして苦手でした。私自身の視力が右1.0左0.3と左右差が大きいため、3D作品が苦手なのは仕方ないのかなと思ってました。でも今回の『アバター:3Dリマスター』はボヤケた感じも滲んだ感じも全然なくて、本当にクリアな映像で驚きました。3Dが苦手なのは視力のせいではなく映像クオリティの問題だったようです。  通常映画というのは一秒間に24コマで作られています。フィルムからデジタル撮影になってもこれは変わりません。では3Dは?というと、右12コマ左12コマで作られたものを合成して24コマにしているんです。一秒間に12コマしかなくてスムーズな映像になるのか?というと、なりません。コマとコマの中間コマを補完する技術によってカクカクになるのを補っていたりします。  では『アバター:3Dリマスター』は?というと、ドルビーシネマとIMAXレーザーの一部劇場では右24コマ左24コマを合成して48コマでのハイフレームレート(HFR)での上映が行われているんです! 3Dの4kリマスターとHFR上映というのを初めて観ましたが、ここまで既存の3Dと違うのかと驚きました。丸の内ピカデリー ドルビーシネマを選んだ理由もそれで、HFRかつ9.1ch上映なのは東京では丸ピカだけでした。  MCUなどはIMAX3D規格の作品をコンスタントに公開していますが、解像感においてはどうしても2Dに劣ります。MCUですらこの現状ですから、"3Dのブーム"は既にブームが去ったと考える人もいます。  しかしジェームズ・キャメロンは3Dが定着しないのはブームが去ったからではなく、未だに3D本来のポテンシャルを充分に活かした作品が無いからだという意味のことを言っています。そして何故作られないのかというと、それは制作コストの問題であるとも言っています。今回の『アバター:3Dリマスター』はHFRなどの制作コストをかけることさえ出来れば、今まで観たことが無い別次元の映像が生み出せることを...

グレイマン

イメージ
  Netflixで『グレイマン』を視聴しました。  この作品は『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴズリング、『キャプテン・アメリカ』のクリス・エヴァンス、そして『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で短い出演ながら強烈な印象を残したアナ・デ・アルマスが共演していて、さらに『アベンジャーズ/エンドゲーム』のルッソ兄弟が監督を務めるアクション映画です。      まず主役のライアン・ゴズリングですが良いです! 『ラ・ラ・ランド』で売れないジャズピアニスト役を演じた人とは思えないくらいマッチョな体つきに変貌しています。でもなんとなくアーティストっぽい雰囲気を纏っていて、殺し屋でありながら独特の空気感が良いですね!  次にクリス・エヴァンスですが、口ひげにポロシャツに白ズボンを履いて「誰?」という姿に変身して悪役を怪演しています、カッコ良いクリス・エヴァンスを期待するなら観ないほうが良いかもしれませんが、本人はサイコな悪役を楽しんで演じてるようです。  そしてアナ・デ・アルマスはというと、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の時と違ってほぼ出ずっぱりなので、彼女のファンは大満足の内容だと思います。007のような小悪魔的な可愛らしい役ではなく、化粧っ気のないメイクで銃もって暴れまくっています。  映画の内容的にはスピード感とメイン3人の魅力で押し切ってしまうような感じのアクション映画です。ただ、もしこのあと続編が作られずに単発で終わるとしたら、ストーリーの伏線回収がだいぶ置き去りになってしまうように思います。もしかしたらスピード感を優先しすぎるあまり、ストーリーをかなり端折ってしまったのかもしれません。 …と思ったらNetflix公式から続編決定のアナウンスがありました! さらにスピンオフも制作されるとのことでこれは朗報ですね。  あともう一つ、エンドクレジットの映像がアベンジャーズシリーズと似ているのもちょっとイマイチに感じました。監督がルッソ兄弟だからなのかな?とどうしても思ってしまうので。  映画は面白かったですし観る価値は充分にある作品です。メイン3人のファンの人にはオススメです。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム THE MORE FUN STUFF VERSION

イメージ
  『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム  THE MORE FUN STUFF VERSION』を池袋HUMAXシネマズにて鑑賞しました。  オリジナル版『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は日本公開が2022年1月で、私はグラシネIMAXで見ました。『THE MORE FUN STUFF VERSION』(もっと楽しいバージョン)はそれ以来の鑑賞となります。  実際に観たあとの感想としては、やっぱり『スパイダーマン:NWH』は楽しい!というのに尽きると思いました。そしてもっと楽しいバージョンはNWHが好きなファンに向けて作られてるな~というのを強く感じました。  NWH最大の見せ場の一つにアンドリュー・ガーフィールド演じるピーター3がMJを救うシーンがあります。アメスパ2でのバッドエンドな悔しさを感動に昇華させている名場面なのですが、その他にもアンドリュー・ガーフィールドがアドリブでピーター1,2に向かって「I love you guys.」と言って2人とハグするなど良いシーンがたくさんあります。  そんなアンドリュー・ガーフィールドに向かってトム・ホランドとトビー・マグワイアが「We love you.(僕たちも愛してる)」と伝えるところから始まるのが今回のもっと楽しいバージョンなんです。NWHが好きな人ならきっとこのエピソードの素晴らしさが分かってもらえると思います。  『スパイダーマン:NWH』をまだ観ていない人が初見でもっと楽しいバージョンを観るのは全くオススメ出来ませんが、NWHを観てトビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドの復帰に胸が熱くなった人なら絶対楽しいと思います!  池袋HUMAXシネマズで観たときには大学生~20代くらいのお客さんが多くて、スパイダーマン人気の高さが窺えました。こんなに楽しい『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム  THE MORE FUN STUFF VERSION』なのに日本では全国5館でしか上映されないのはホントに勿体ないですよね! …と思っていたら、2022年10月7日から立川シネマシティでも上映されるとのツイートが流れきました。これは朗報! (追記)  全国5館の上映からさらに6館増えることが発表されました。上映館とスケジュールは以下の通りです。 9月30日(金)より上映 ...

ロード・オブ・ザ・リング(IMAX)

イメージ
 グラシネIMAXで『ロード・オブ・ザ・リング』観てきました。今まで観たことなかったので初見です!  『ロード・オブ・ザ・リング』(以下『LOTR』)は2001年の作品ですが、この頃は大作映画のシリーズ物を何年もかけて見届けるという視聴スタイルがまだ分かっていなくて、話が長そうなので少し敬遠していたように記憶しています。最近ではアベンジャーズやスパイダーマンのように、連続性のあるシリーズを長く楽しむことが増えてきたため、『LOTR』のリバイバルもけっこう期待して観に行きました。  実際に観た感想ですが面白いです! 「剣と魔法の世界」をここまで作りあげることは純粋に凄いと思いました。架空の世界が舞台の映画というのは、いかに世界観を作り上げて観てる人間を世界に入り込ませるかが大事だと思います。いわゆる「没入感」というやつですね。この「没入感」のために現代的な要素や役者のカラーを徹底的に排除して、作り込んでいることが『LOTR』の凄さなんだと思います。  一つだけ、ネガティブな意見を書くとしたらカメラのピントが甘いシーンが結構沢山あって、そこは気になりました。おそらく撮影に使ったカメラやレンズの問題なのですが、被写界深度が浅すぎるため画面手前にいるカンダルフにピントがあっているのに奥側にいるフロドはボヤけているということが頻繁に起こっています。モブならともかく主役がボヤけるのには違和感がありました。 『LOTR』で被写界深度が浅いシーンの一列  『ロード・オブ・ザ・リング』のリバイバル上映は三部作それぞれ3週間限定で公開されるとのことです。『二つの塔』『王の帰還』と映像がどのように進化していくのか楽しみにしたいと思います。